「選択肢が見えない」を、壊したい

― 株式会社リールピーク 代表取締役 鈴木誠人 インタビュー


――まず、リールピークがどんな会社か。鈴木さんの言葉で教えてください。

企業の魅力を「伝わる形」に翻訳する会社です。今は、その手段として動画とSNSを使っています。

でも、この説明だけだと、たぶん何も伝わらないんですよね。だから僕の話からさせてください。なぜ僕がこの仕事をやっているのか。そこにしか、本当の答えがない気がするので。

ひとつだけ先に言っておきたいのは、僕らは別に「動画屋」ではない、ということ。たまたま今、人を最も動かせる手段が動画とSNSだから、そこに全力を注いでいるだけなんです。明日もっと強い手段が出てくれば、迷わずそっちに行く。こだわっているのは手段じゃなくて、「企業の魅力で、人を動かす」という目的のほうです。だから僕らの仕事は、たぶん10年後も、形を変えながら続いていく。そういう確信があります。


――では、生い立ちから。

埼玉の、人口1万人くらいの田舎で生まれました。当時の僕にとって、将来の選択肢って、ほとんど無かったんです。公務員になるか、学校の先生になるか。まわりもだいたいそう。情報がないから、世界がそれくらいの大きさだと思っていた。

正直に言うと、中学の頃は、勉強なんてダサいと思ってました(笑)。田舎だから、ちょっと不良っぽく振る舞うのがかっこいいと思っていた時期もあって。今思うと、やり直したいくらいですけど。

ただ、そんな僕にも優しく接してくれて、「お前のここがいいところだ」って見つけてくれる先生がいた。それがすごくありがたくて、憧れて。「英語が得意だから、英語の先生になろうかな」くらいの夢を持っていました。それが、当時の僕に見えていた世界の、ぎりぎり一番遠くでした。

――そこから、世界が変わった。

大学に行って、ひっくり返りました。「あれ、世の中ってこんなに広いのか」と。自分がやれることって、こんなにあるのか、と。ルールの中で大人しくやるより、もっと大きく、もっとインパクトのあることがしたい——そう思うようになった。

その後オリックスに入って、起業した今もそうなんですけど、僕は人生で何度も「ああ、自分はなんて狭い視野で世界を見ていたんだ」と気づかされ続けてきた。これが、僕という人間の根っこです。だから僕は、「選択肢が見えていない」という状態が、人ごとと思えないんです。かつての自分だから。


――その原体験が、いまの仕事とどうつながるんでしょう。

実は、僕が最初に「採用」と出会ったのは、自分で選んだからじゃないんです。

オリックスに入ったのは、法人営業がやりたかったから。経営者と渡り合って、バリバリやるぞと意気込んでいました。ところが入社して4月のあたまから、いきなりグループ全体の新卒採用イベントの準備に放り込まれた。「オリックスグループDAY」という、グループで300名近くを採る、大きなイベントです。開催は4月7日。つまり、入社1週間で、初対面の人たちと、お祭りみたいにイベントを作っていく。1年目はわけも分からず、でも夢中で動きました。

そうしたら、その様子を見ていた人事の方に、ありがたいことに目をかけてもらって。気づいたら、人事部の採用チームに配属されていたんです。総合職から人事に行くのは、毎年たった一人。それが僕でした。営業をやる気満々だったので、正直びっくりでしたけどね(笑)。

で、翌年はそのイベントを、今度は仕掛ける側で担当することになった。当日に登壇して話すのは新入社員たちですが、彼らが動くための仕組みづくり、サポート、そして集客は、1年目採用担当の僕がメインでやる。人事はたった3人。その3人で、メール配信も、チラシも、過去イベントでの告知も、先輩に頭を下げて手伝ってもらいながら、必死で準備しました。

蓋を開けたら、前年比120%以上の集客でした。

中身が同じでも、伝え方と仕組みで、人の集まり方はこんなに変わる。

このとき腹落ちしたんです。これが、僕が「伝え方」の力を初めて自分の手で確かめた瞬間でした。

――その後、個人でも空き家再生やメディアを手がけていますね。


これが面白い話で。田舎育ちだからか、地域とか、空き家問題みたいなテーマにずっと興味があったんです。2020年前後、ちょうどメディアでも盛り上がっていた頃で。

それで、実際に空き家を買ってみた。5LDKで駐車場3台分ある一軒家が、誰かにとっては“ゴミ”扱いで、300万円以下で売られていたんですよ。それを自分で直して、貸した。家賃で5年あれば余裕で元が取れる。ここでもまた思い知りました。

価値がないんじゃない。価値が見えていないだけだ。

しかも、そのDIYの様子をYouTubeに上げてみたら、サラリーマンだから月2本くらいしか上げてないのに、1ヶ月で収益化して、半年で1万人いった。最終的に、家賃より広告収益のほうが先に入ってきました(笑)。

このとき、点と点が線になった。伝え方ひとつで、空き家も、自分自身も、こんなに価値が変わる。一人の人間の人生ですら伝え方でこれだけ変わるなら——企業の魅力なら、どれだけのものを動かせるんだろう、と。


――数ある領域の中で、なぜ「採用」を選んだのか。

人事も経験して分かったんですが、採用の失敗は、経営の失敗なんです。いい人が採れなければ、会社は伸びない。なのに多くの会社が、採用を「求人票を出す作業」で終わらせている。魅力を伝える努力を、ほとんどしていない。

そして何より——「その仕事が、求職者の選択肢に入っていない」という状況が、まさに田舎の僕そのものなんですよ。公務員と先生しか見えていなかったあの頃の自分。世界にはもっと道があるのに、それが見えていない。その状態を壊すことに、僕は一番熱くなれる。

――実際に、企業の採用は変わりましたか。

変わります。断言できます。

たとえば、ある大学の職員採用を、2年にわたってお手伝いしました。大学職員って、学生の選択肢にほとんど入っていないんですよ。知られていないから、応募されない。まさに「見えていない」状態でした。

そこにメディアを構築して、動画で「中で働く人のリアル」を届けた。すると——応募が100名増えました。しかも、大学が本当に来てほしかった層が、さらに200名増えた。お客様から、わざわざお礼のメールをいただきました。

数字も嬉しいんですが、「うちにこんな魅力があったんですね」とお客様自身が驚く瞬間が、僕は一番好きなんです。魅力がなかったんじゃない。見えていなかっただけ。それを証明できたとき、ああ、僕は中学の頃に憧れたあの先生と、結局同じことをやってるな、と思うんです。人のいいところを見つけて、それを伝える。規模が変わっただけで。

野村不動産グループ様をはじめ、住友林業さん、中央大学さんなどと継続してお付き合いが続いているのも、たぶん同じ理由です。一度きりの制作屋ではなく、採用のパートナーとして見ていただけている。


――どんな組織ですか。

まだ小さなチームです。だからこそ、一人の仕事が、そのまま会社の輪郭になる。フルリモートで、生成AIも使い倒して、無駄は徹底的に削ぐ。合理主義で、成果主義です。頑張った量じゃなく、動かした結果を見る。僕との距離も近くて、「面白いね、やろう」がその日に動き出す。大きな組織では味わえない速さがあります。

――最後に。どんな人と働きたいですか。

「営業」で終わりたくない人です。

うちの仕事は、動画を売る営業じゃない。お客様の採用課題を聞いて、戦略を描いて、動画・SNS・広告で採用そのものを変える。上流のコンサルタントです。そして「動画×SNS×採用を一気通貫でやる」会社は、まだほとんどいない。完全な先行者ポジションです。しかも僕らは、手段が変わっても「伝えて、人を動かす」という本質で勝負しているので、トレンドが移っても強い。

だからここで力をつけた人は、営業の先に行ける。営業マネージャー、事業責任者、その先の経営まで、ぜんぶ地続きです。会社が伸びる速さと、自分が伸びる速さが一致している数年を過ごしたい人には、最高の場所だと思います。

そして、もしあなたが今、「自分はもっとやれるはずなのに、選択肢が見えていない気がする」と少しでも感じているなら——昔の僕と同じです。ぜひ一度、雑談しましょう。「自分に向いてるかな」を確かめにくる、くらいの気持ちで大丈夫です。

まずは、雑談から。

選考ではなく、情報交換のつもりで大丈夫です。
「自分に向いてるかな」を確かめにくる、くらいの気持ちでお越しください。

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